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不動産仕入コストが上昇している!!

  

2011年に発生した東日本大震災以降、不動産仕入れコストが上昇しております。背景には、震災復興需要の他、アベノミクス、オリンピック誘致が関係しております。建築物コスト上昇の大きな要因となる技術者等の労務費・資材価格の高騰・土地の仕入れについて、今後の動向を考えます。

  

−技術者の労務費−

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まず、バブル経済をピークに、建築着工面積が縮小、それと比例して、建設業の労務者が年々減少しており、現在はピーク時の4分の3まで冷え込んでいることが分かります。(右図)すでに大きな需要発生時には、技術者の絶対数が不足する状態となっていました。この結果、2011年に発生した東日本大震災の復興事業のときには、労務者不足が生じ、広く建設業労務者を募る結果となり労務費コストが上昇、そしてその影響は、東北地方にとどまらず、特に東京方面に労務者コストに大きな影響を与えました。そして、いま建設業界は受注枠の拡大傾向に対し慢性的な技術者不足に陥っています。

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ただ、この技術者の問題は、人材の確保だけではなく、技術力の伝承と高齢化といったもう一つの問題も抱えております。(左図)バブル経済の崩壊から建設業界の市場規模が年々縮小し、時代の流れとともに若年層の流入が極端に少ない業界へと変わって行きました。また、技術者の中には一人親方で運営されている方も多く、その高い技術が次の世代へうまく伝承されていないといった問題も起きています。このベテラン建設技術者の高い技術が、いま国内の建築物の安全性を保全していると言えます。この問題は単に建築コストの上昇のみにならず、業界全体で技術者の確保と平行して、技術を広く伝承できる仕組み作りが求められていると言えます。

  

−資材価格の高騰−

zu3.png現在、建築物用の資材が高騰を始めております。(右上下図:一般財団法人 建設物価調査会調べ)これは、復興特需に加えて、アベノミクスにおける円安で輸入材料価格が上昇していること、加えて、景気に対する先行き感やオリンピックに向けた大型施設、インフラの整備などで需要が一気に増加することを予測し、資材の価格が値上がりしているといった現状があります。zu4.png
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左図(:一般財団法人 建設物価調査会調べ)は、資材コストの変遷を顕しております。では、景気が冷え込む、円高へ転換すると資材価格が下がるのかと言えば、そのような単純なことではないと考えられます。それは、新興国が年々経済発展を続けていることと比例し、あらゆる資源の需要が急増、結果国際的な資源価格は高騰を続けております。今までかなりの円高状態であった為、国内消費にそれほど大きな影響はありませんでしたが、国際情勢を踏まえて考えると、長い目で見て資材価格が値下がりする可能性はとても難しいことであると予想されます。ただ、一方で円安は、輸出企業の業績と価格競争力のいい影響を与えます。また、輸出企業には、付随する関連企業も数多く、モノづくり企業にとっては、円安はいい方向性ではないかと思われます。この流れを受けて数多くの就業者の収入が増えることが先か、消費マインドが冷え込むのが先か、今後の景気動向にとって大きなポイントになるかと思われます。

 

 

そのような問題とあわせて、東京都内は、アベノミクス効果やオリンピックに期待して、土地代が上昇を始めております。マンションの販売価格算定の方法は、原価を積み上げてその上に利益を積み上げて決定される原価積み上げ方式になっております。結果、建築労務費、資材価格の高騰、それに加えて用地仕入れコストの上昇となれば、マンション価格を上げるか、もしくはデベロッパーやゼネコン会社の利益率を抑制するしか方法がありません。特に、最近、計画されているマンションは顕著にこのようなコスト増に見舞われていることが予想されます。(来年以降の竣工マンションは特に注意して見てみたいと思います。)アベノミクスで、たくさんの就業者の賃金が上昇すれば、それに見合う価格となりますが、もしならなければ・・・。とても怖さを感じます。このアベノミクスとオリンピック誘致効果で、なんとか経済の活性化、労働者賃金の上昇、デフレの脱却へと導いて、いい流れへ行ってほしいものです。

ただ、景気の変遷は、周期があるものです。当社としては、景気の善し悪しに伴ったその都度に経営の方向性を見失うようなことはせず、足元からしっかりと、そして気を引き締めて、一つ一つの業務を着実に行っていきたいと改めて感じております。

 

 

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